• 二種免許の取得費用は、大手タクシー会社ではほぼ全額会社負担。 自己負担ゼロで免許が取れる
  • 合宿教習なら最短7〜10日で取得可能。 教習期間中に日当が出る会社もある
  • 2024年2月29日に東京の地理科目が廃止。 取得のハードルが大きく下がった
  1. 普通免許を持っていれば二種免許は取れる。 原則21歳以上で普通免許等の保有期間が通算3年以上
  2. 受験資格特例教習を修了すれば19歳・保有期間1年以上で受験可能。 若い方にも門が開かれた
  3. 退職時の費用返還条件を必ず確認する。 「全額会社負担」でも短期退職時の返還規定がある会社が多い

二種免許とは

普通第二種運転免許は、タクシーやバスなど旅客を乗せて運賃をもらう営業運転に必要な免許です。 普通免許(一種)だけではタクシーの営業運転はできません。

一種免許と二種免許の違い:

  • 一種免許:自家用車の運転。自分や知人を乗せるのはOK
  • 二種免許:旅客の営業運転。お金をもらって人を運ぶには必須

タクシー以外にも、ハイヤー、介護タクシー、運転代行にも二種免許が必要です。


受験資格

原則ルート:

  • 21歳以上
  • 普通免許・準中型免許・中型免許・大型免許・大型特殊免許のいずれかの保有期間が通算3年以上
  • 視力:片眼0.5以上、両眼0.8以上(眼鏡・コンタクト可)
  • 深視力検査:3回の平均誤差が2cm以下

特例ルート(2022年5月施行):

  • 受験資格特例教習を修了すれば、19歳以上・保有期間1年以上で受験可能
  • 特例教習は指定教習所で受講できる

「通算3年以上」とは、免許の取得から連続してではなく、複数の免許種別の保有期間を合算できるという意味です。免許の停止期間は除かれます。


取得方法:3つのルート

ルート1:合宿教習(最も一般的)

タクシー会社が提携する合宿教習所に入り、集中的に教習を受ける方法です。

項目内容
期間最短7〜10日間
費用20〜25万円程度(通常は会社負担)
場所地方の提携教習所が多い
メリット最短で取得、集中して学べる

自分は会社が提携する合宿教習所で取得しました。 地方の教習所に泊まり込みで、約10日間で卒業。 学科と実技を毎日詰め込みでやるので大変ですが、終わってしまえばあっという間でした。 教習所の宿泊費・食事代も会社負担だったので、自己負担はほぼゼロです。

ルート2:通学教習

近くの指定教習所に通いながら教習を受ける方法です。

項目内容
期間2〜4週間(通学ペースによる)
費用20〜30万円程度
メリット自宅から通える、自分のペースで学べる
デメリット期間が長くなりやすい

ルート3:一発試験(試験場で直接受験)

教習所に通わず、運転免許試験場で直接受験する方法です。

項目内容
費用受験料のみ(数千円)
合格率非常に低い(10%前後とも言われる)
メリット費用が安い
デメリット合格率が極めて低く、何度も受ける人が多い

一発試験は費用は安いですが、合格率を考えると教習所に通うほうが圧倒的に効率的です。 タクシー会社に入社すれば教習費用は会社負担なので、一発試験を選ぶ理由はほぼありません。 まず入社を決めてから、会社の費用で合宿教習に行くのが最もスマートなルートです。


費用は本当に会社負担?

大手タクシー会社のほとんどが、二種免許の取得費用を全額会社負担としています。 さらに、教習期間中に日当(5,000〜8,000円程度)や交通費を支給する会社もあります。

注意:退職時の費用返還条件

「全額会社負担」と案内していても、入社後一定期間内に退職した場合、取得費用の返還を求められるケースがあります。

一般的な返還条件の例:

  • 入社後1年以内に自己都合退職した場合、取得費用の全額を返還
  • 入社後2年以内に退職した場合、残月数に応じた割合を返還
  • 2年以上在籍すれば返還不要

返還条件は会社によって異なるため、入社時の雇用契約書で必ず確認してください。


教習の内容

二種免許の教習は、学科教習と技能教習に分かれます。

学科教習

  • 旅客運送に関する法令
  • 安全運転の知識
  • 応急救護措置
  • 身体障害者等への対応

技能教習

  • 旅客を意識した安全・安心な運転
  • 鋭角コース(狭い道での方向転換)
  • 縦列駐車
  • 転回(Uターン)
  • 一般道路での路上教習

技能教習で一番難しかったのは「鋭角コース」です。 狭い三角形のコースを切り返しながら通り抜けるのですが、最初は全くできませんでした。 ただ、教習所の先生が丁寧に教えてくれるので、3〜4回やればコツがつかめます。 一種免許を持っている人なら、学科は思ったよりスムーズに進みます。


東京の地理科目廃止について

以前は東京(特別区・武蔵野市・三鷹市)でタクシー営業をするためには、東京タクシーセンターが実施する試験の地理科目に合格する必要がありました。 2024年2月29日、この地理科目が廃止されました。

ただし、試験全体が廃止されたわけではありません。 現在も法令・安全・接遇に関する試験への合格は必要です。

地理科目の廃止は、転職を考えている人にとって大きなプラスです。 以前は東京の主要道路や施設を暗記する必要があり、これが転職のハードルになっていました。 今はカーナビとGOアプリがあるので、道を暗記していなくても営業に支障はありません。 「道を覚えないといけないから無理」と思っていた方は、今がチャンスです。


二種免許を取った後の流れ

二種免許を取得した後は、会社の研修に入ります。

  1. 東京タクシーセンターの新規講習(数日間)
  2. 社内研修:座学(接客マナー・メーター操作・法令知識)
  3. 同乗研修:ベテランが助手席で実地指導
  4. 独り立ち:営業開始

二種免許を取ってから独り立ちまで、自分の場合は約2週間でした。 同乗研修が2回あり、先輩が横で「ここで右折すると乗り場がある」「この時間はこのエリアが狙い目」と教えてくれたので、3乗務目からは安心して一人で営業できました。


よくある質問

Q. 二種免許は難しい?

教習所に通えば合格率は高いです。一種免許を持っている方なら、学科は追加の知識を覚えるだけ。技能は鋭角コースなど特有の課題がありますが、教習中にほぼ全員がクリアしています。

Q. AT限定でも大丈夫?

大丈夫です。現在のタクシーはほぼ全車AT車(JPN TAXIを含む)なので、AT限定の二種免許で問題ありません。

Q. メガネやコンタクトでも受けられる?

受けられます。視力条件(片眼0.5以上、両眼0.8以上)を眼鏡やコンタクトで矯正して満たせばOKです。

Q. 費用を自分で払う必要があるケースは?

タクシー会社に入社せず、個人で二種免許を取得する場合は自費になります。ただし、先に入社を決めてから会社負担で取得するのが一般的で、自費で取る理由はほぼありません。


まとめ

  • 二種免許は会社負担で取れる。 合宿教習なら最短7〜10日
  • 地理科目は廃止済み。 取得のハードルは以前より大幅に下がった
  • 退職時の返還条件だけは確認必須。 雇用契約書でチェック

「二種免許を取らないといけないからハードルが高い」と思っている方が多いですが、実際にはタクシー会社に入社すれば費用も手続きも会社がサポートしてくれます。最大のハードルは免許ではなく、良い会社を選ぶことです。

会社選びの基準は失敗しないタクシー会社の選び方を参照してください。


出典

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